日に日にはっきりとしてくる目尻のシワ。老けて見えてしまうだけでなく、メイク崩れやヨレにもつながりやすいため、改善したいと考えている方は少なくないのではないでしょうか。目元は皮膚が薄いので、ほかの部位と比べてシワができやすく、若い人でもシワができてしまうこともあります。
この記事では、目尻にシワができてしまう原因と改善する方法について紹介します。目尻のシワでお悩みの方は、本記事を参考に目元のケアに取り組んでみてください。
目尻にシワができる原因とは
なぜ、目尻にシワができてしまうのでしょうか?まずは原因をみていきましょう。
肌の乾燥
肌の乾燥は、目尻にシワができてしまう原因のひとつです。特に目元は皮膚が薄く、皮脂の分泌量が少ないため、乾燥しやすい部位といえます。また、目元は表情に合わせてよく動く部位でもあり、それもシワができやすい原因です。
肌が乾燥してしまう原因としては、保湿ケアが不十分なことや間違ったスキンケアが挙げられます。とくに洗浄力の高いクレンジング料や洗顔料を使用している場合は、肌に必要な皮脂も失われて乾燥しやすくなるため注意しましょう。
まだ若いのに目尻にシワができてしまっている方は、肌の乾燥が原因の可能性が高いと考えられます。
加齢
年齢を重ねるごとに肌の水分が失われ、ハリや弾力を与えるコラーゲンやエラスチンも減少します。そのため、肌のハリ感がキープできなくなり、目尻にシワができやすくなるのです。
若いときの乾燥小ジワは、保湿ケアで改善できることが多いものの、加齢による目尻のシワは改善が難しいのが特徴。また、そのままにしているとシワがどんどん深くなり目立つようになるため、早めの対策が必要となります。
紫外線
紫外線も、目尻のシワの原因となります。紫外線にはUV-AとUV-Bがありますが、UV-Aは波長が長く、皮膚の深くにまで達して、真皮のコラーゲンやエラスチンにダメージを与えます。
そのため、紫外線対策が不十分だと皮膚に存在するコラーゲンやエラスチンが悪影響を受け、シワができやすくなるのです。
日焼け止めを塗らなかったり、日傘や帽子などを使わずに外出したりする方は、それが目尻のシワにつながっている可能性があります。
目を酷使している
意外に思うかもしれませんが、目を酷使するのも目尻のシワの原因となります。
パソコンやスマートフォンを長時間使用すると、目元の筋肉が緊張して血行不良につながります。そうすると、肌に必要な酸素や栄養分が十分に運ばれなくなり、肌のターンオーバーが低下するため、目尻にシワができやすくなってしまうのです。
仕事でパソコンを1日中使っている方や、時間があるとスマートフォンを触っているという方は、目の酷使によるシワができやすいため注意が必要です。
表情ジワ
目尻にシワができるほかの原因として、表情ジワも挙げられます。まぶたは、まばたきする度に上下しますが、これは皮膚に一定のゆるみがあるからです。ゆるみがあるということは、寄せたときに重なりあう部位があるということ。これが表情ジワとなります。
笑うと目尻にシワができますが、これは表情ジワによるものです。表情ジワは年齢に関わりなく誰にも見られるものですが、肌にまだ弾力がある若い人の場合は、表情が元に戻るとシワは消えます。
しかし、年齢を重ねると表情ジワが慢性的となり、笑っていないときでも目尻にくっきりとしたシワが残ってしまうのです。
目をこするなどの習慣
目元の皮膚は薄いため、ちょっとした刺激が肌にダメージを与えてしまい、目尻にシワができる原因となります。
例えば、花粉症などで目がかゆいからとこすったり、アイメイクを落とすときにコットンなどでこすってしまうと、皮膚がダメージを受けてシワができやすくなるでしょう。
まぶたを引っ張る行為も同様です。つけまつげを取るときやアイラインを引くときなどは、まぶたを引っ張らないように注意しましょう。
睡眠不足
睡眠不足も、目尻のシワの原因となり得ます。仕事などで目を酷使したとしても、一晩ぐっすりと眠れると、翌朝はスッキリとするものです。
しかし、睡眠不足になると目の疲労が蓄積し、目元の血行不良が慢性的となるでしょう。すると、目に必要な酸素や栄養が不足してしまい、シワができやすくなります。
くわえて、睡眠中は細胞の修復や再生に必要な成長ホルモンが活発に分泌されるタイミングでもあります。睡眠が不足すると、細胞の修復や再生が十分におこわれず、肌のターンオーバーの低下、ひいてはシワなどのトラブル発生につながるでしょう。
目尻のシワを改善する方法
できてしまったシワを放置していると、やがてシワが深くなり、セルフケアでの改善が難しくなってしまいます。目尻のシワに気づいたら、できるだけ早く対策を講じて、シワの改善を目指しましょう。
目尻のシワの改善のためにできることを紹介します。
目元の保湿ケアをしっかりとおこなう
目尻のシワの原因となる乾燥を防ぐために、目元の保湿ケアをしっかりとおこないましょう。化粧水や乳液、クリームなどで保湿するときは、目の周りまできちんとケアするようにします。目元の皮膚はデリケートなので、スキンケアアイテムはやさしくなじませるようにしてください。
目元専用の美容液やクリームを使用するのもおすすめです。若い人の乾燥小ジワであれば、保湿用の目元用アイテムを。加齢などによる目尻のシワであれば、シワに特化したアイテムを選ぶと良いでしょう。
紫外線対策を徹底する
紫外線によるダメージから目元を守るため、紫外線対策を徹底することも大切です。紫外線は季節や天候を問わず降り注いでいるので、1年を通して紫外線対策をおこないましょう。
外出時には日焼け止めを塗るだけでなく、日傘、つばの広い帽子、サングラスなどで、紫外線から肌を保護するようにするのがおすすめです。紫外線(UV-A)は窓ガラスを通過するため、UVカット効果のあるカーテンやフィルムを利用するなどして、室内でも油断しないようにしましょう。
目元を温める
目元を温めると、血行不良が改善し目尻のシワの予防につながります。仕事などで目を酷使した後は、ホットタオルなどで目元を温めるのを習慣にすると良いでしょう。
ホットタオルは、濡らしたタオルを絞って電子レンジ(500W)で30秒程度温めるだけで、簡単につくれます。熱すぎるとやけどの原因となるため、まぶたの上にのせたときに気持ちいいと感じる程度まで冷ましてから使いましょう。
ホットタオルをつくるのが面倒な場合は、市販のホットアイマスクを使うと手軽に目元のケアができます。
アイメイクを控えめにする
アイメイクが濃いと、念入りにメイクを落とさなければならず、必然的に目元の皮膚に与える負担が大きくなりがちです。特にウォータープルーフのマスカラやアイライナーは落ちにくいため、洗浄力の高いクレンジング料や洗顔料を使用する必要があり、肌の乾燥にもつながります。
くわえて、アイメイクが濃いと目尻のシワにファンデーションが入り込んだり、アイシャドウがヨレたりして、余計にシワが目立ちやすくなります。シワを目立たせないためにも、アイメイクは控えめにするのがおすすめです。
目を適度に休ませる
目の酷使は目尻にシワができる原因となるので、目を適度に休ませる時間をつくることも大切です。
仕事などでパソコン作業を長時間おこなう場合は、1時間おきに休憩をはさむと良いでしょう。できれば席を立ってティーブレイクを入れたり、トイレ休憩に行くなどするのが理想ですが、それが難しい場合は1分間程度目を閉じるだけでも構いません。遠くの景色を見るだけでも良いでしょう。
画面を見ている間は目の周りの筋肉が緊張状態にあるので、時々意識して緊張をゆるめることで、目元の疲れを軽減することができます。
目尻のシワ改善におすすめのスキンケア成分
目尻のシワ改善には、コラーゲンやエラスチンの生成を促すとされている成分が配合されたスキンケアアイテムを使用するのも効果的です。
シワ改善に効果が期待できる成分を紹介しますので、スキンケアアイテムを選ぶ際の参考にしてみてください。
レチノール
ビタミンAの一種であるレチノールは、コラーゲンやエラスチンの生成を促す効果があるとされており、目尻のシワ改善に取り入れたい成分です。また、レチノールには肌の水分を保持する力を高めたり、肌のターンオーバーを促したりする作用もあるとされています。
レチノール配合のアイクリームも多くあるので、自分の肌に合いそうなものを探してみましょう。
ニールワン
ニールワンは、シワの改善効果が認められている成分です。肌の弾力を保つ「真皮」成分の分解を促す酵素の働きを抑制することで、シワの進行を止め、改善を促します。
ポーラ独自の医薬部外品有効成分であるため、ポーラのスキンケアアイテムに配合されています。
ナイアシンアミド
ビタミンBの一種であるナイアシンアミドには、真皮のコラーゲン生成を促す効果があるとされており、シワ改善効果が期待できます。まだ、肌の保湿成分であるセラミドの生成を促し、メラニンの生成を抑える作用があるとも言われています。
ビタミンC
ビタミンCにもコラーゲンの生成を促す作用があります。また、メラニンの生成を抑制し、肌の酸化を防ぐ作用もあるとされているため、目尻のシワ改善はもちろん、美肌のためにも良い成分です。
目尻のシワを改善するマッサージ
目尻のシワを改善するには、マッサージを取り入れて血行を促進するのもおすすめです。
眼輪筋のマッサージ
目の周りを囲んでいる眼輪筋が硬化すると、目元の血行不良やシワの原因となります。マッサージで硬くなった筋肉をほぐしましょう。
- 手をグーにした状態で、人差し指をカギ形にする。
- 人差し指の第一関節と第二関節の間の部分を目尻のシワに当て、やさしく眼輪筋に圧をかける。
- 反対側の目も同様におこなう。
- 2の眼輪筋に圧をかけた状態で、まぶたの開閉を10回おこなう。
- 反対側の目も同様におこなう。
※眼輪筋に対して垂直に圧をかけるのがポイントです。
こめかみのマッサージ
こめかみの辺りにはリンパ節があり、この部分をほぐすと目尻のシワを防ぐのに効果的です。
- 人差し指~薬指の3本の指の腹をこめかみに当て、クルクルとほぐすようにマッサージ。(15回程度)
- 3本の指をこめかみに置いたまま、つり目になるようにグーっと引き上げる。この状態を5秒間キープする。
- 2を3回繰り返す。
※力を入れずにやさしくほぐしましょう。
頭皮のマッサージ
頭部の側頭筋(頭蓋骨と下アゴの骨をつなぐ筋肉)の緊張が眼輪筋に影響を与え、目尻やまぶたがたるんだりで、シワができやすくなったります。定期的に頭皮のマッサージをして、シワの改善に役立てましょう。
- 親指を側頭部に置いて、両手を逆さにして頭をはさみ、後頭部に向かって引き上げる。
- 1の状態のまま「あ」「む」「あ」「む」と声に出して、口を大きく動かす。(10回)
- 親指の位置を後方に少しずらして、同様におこなう。
- 親指の位置をさらに後方に少しずらし、同様におこなう。
目尻のシワ改善のために避けたいこと
目尻のシワ改善のために保湿ケアやマッサージなどを頑張っても、目尻のシワにつながる習慣を続けていると、思うような効果は得られないでしょう。
目尻のシワ改善を目指すなら、以下のようなNG習慣を避けることも必要です。
目元をゴシゴシとこする
ゴシゴシとこすると肌への負担が大きいので、洗顔時やスキンケアの際は力を入れすぎないように注意しましょう。また、メイク時にファンデーションやアイシャドウなどを塗るときも、摩擦を避けることが大切です。
もしもアレルギーなどで目がかゆい場合は、内服薬や目薬などを使って対処するようおすすめします。
偏った食生活
肌は食べたものからつくられるため、栄養をしっかりと摂ることも欠かせません。偏った食生活を送っていると、肌に必要な栄養が不足し、ターンオーバーが乱れる原因となります。
目尻のシワ改善のためには、栄養バランスのとれた食事をとることも大切です。
睡眠不足
睡眠不足は、目の疲労が残ってしまったり、成長ホルモンが十分に分泌されず肌のターンオーバーが低下してしまったりする原因となります。
目尻のシワ改善を目指すなら、睡眠時間はもちろん睡眠の質にも意識したいものです。寝つきが悪い、熟睡できないという方は、寝具にこだわるなどして睡眠環境を整えることができるでしょう。
まとめ
目尻のシワは、早めに対策を講じることで改善が期待できます。自分のシワの原因はどこにあるか見極めて、本記事で紹介した方法を試してみてはいかがでしょうか。
加齢などによるしつこいシワについては、シワ改善が期待できる有効成分が配合されたスキンケアアイテムを使うと変化を実感できるでしょう。