顔のパーツの中でも、年齢を感じさせやすいのが目元です。たるみや目の下のしわなどのトラブルがあると、一気に老けた印象になってしまうため、気になっている方もいるのではないでしょうか。また、目の下のしわは中高年になってからできるとも限らず、20代、30代でも悩まされている方もいます。
そこで今回は、目の下にしわができてしまう原因と、目の下のしわをなくす方法について解説します。年代別のケアのポイントも紹介しますので、目元が気になっている方は参考にしてみてください。
目の下のしわの原因
目の下のしわができる原因はさまざまで、人によってはひとつの原因によってしわができることもあれば、複数の原因が関係していることもあります。
なぜ、しわができるのでしょうか。目の下のしわの原因をご紹介します。
目元の乾燥
目の下のしわの原因のひとつが、目元の皮膚の乾燥です。皮膚が乾燥すると、肌のハリが失われてしまい、しわができやすくなるのです。
目元の皮膚が乾燥する理由としては、洗いすぎが挙げられます。特にウォータープルーフのマスカラやアイライナーなどを使用して、しっかりメイクをしていると、洗浄力の高いクレンジングを使って落とすことになり、目元の乾燥につながります。
まだ若いのに目の下のしわができている場合は、洗いすぎによる乾燥が原因の可能性が高いでしょう。
また、年齢を重ねるにつれて皮脂の分泌量が減少することも、目元が乾燥してしまう原因です。皮脂量が減少すると、皮膚の表面にある肌のバリア機能が低下してしまい、肌内部の水分が蒸発しやすくなって乾燥が進みます。
乾燥した目元は、しっかりと保湿ケアをしないと小じわが目立つようになり、それを放置していると深いしわにつながります。
目元の筋肉の衰え
目の周りには眼輪筋と呼ばれる筋肉がありますが、その筋肉が衰えると目元にたるみが生じます。
特に、目の下の眼輪筋が衰えると、眼窩脂肪と呼ばれる眼球の下にある脂肪が前に飛び出してきてしまい、目の下にたるみを生じさせてしまうのです。そして、それが目の下のしわの原因となります。
眼輪筋が衰える主な原因は加齢ですが、若くてもパソコンやスマートフォンの画面を長時間操作したり、長時間無表情でいたりすることが多い方は、眼輪筋が衰えやすくなります。
睡眠不足
睡眠不足も目の下のしわの原因になります。肌のターンオーバーに必要となる成長ホルモンは睡眠中に分泌されるため、睡眠不足が続くとターンオーバーが低下してしまい、それが肌のハリ不足やしわにつながるのです。
夜更かしするのが習慣になっていたり、夜なかなか寝付けなかったりして睡眠時間が十分にとれない方は、それが目の下のしわの原因となっている可能性があります。
眼精疲労
パソコンやスマートフォン、タブレットを長時間使うことが多い方だと、眼精疲労が目の下のしわの原因となっていることがあります。
パソコンやスマートフォンの画面をずっと見ていると、画面にピントを合わせるために目元の筋肉が長時間緊張した状態にあり、目が疲労します。目が疲れると血行不良にもつながり、肌に必要な酸素や栄養分などが十分に行き渡らなくなるため、目の下にたるみやしわができやすくなってしまうのです。
また、長時間画面を見ていると、まばたきの回数も減少傾向にあり、目が乾燥しやすくなります。それも眼精疲労を引き起こし、目の下のしわやたるみにつながります。
摩擦などの刺激
目元をこするなどの刺激も、目の下のしわのほかの原因として挙げられます。目元をこすると皮膚はダメージを受けるため、それがしわにつながりやすいのです。
特に目元の皮膚は薄いため、ほかのパーツであれば問題ない程度のちょっとした刺激も、しわやたるみの原因となることがあります。
以下に当てはまる方は、注意が必要です。
- アレルギーなどで目元がかゆくてこすってしまう方
- アイメイクを落とすときにゴシゴシと力を入れてしまう方
- 目元をマッサージする時に指に力を入れてしまう方
こうした行為は目の下のしわの原因となるので、肌のために控えましょう。
紫外線によるダメージ
紫外線にはUV-AとUV-Bがありますが、UV-Aは肌の奥の真皮にまで達し、肌に弾力を与えるコラーゲンやエラスチンにダメージを与えます。そのため、肌にハリがなくなり、目の下のしわなどができる原因となります。
加えて、紫外線は肌表面のバリア機能にもダメージを与えるため、紫外線を浴びた肌はうるおいが失われやすく、乾燥しやすくなります。その結果、しわなどのトラブルが生じてしまうのです。
紫外線対策をほとんどしない方や、日々の生活の中で紫外線を浴びる機会が多い方は、それが目の下のしわの原因となっているのかもしれません。
加齢によるハリの低下
年齢を重ねると、真皮のコラーゲンやエラスチンが減少し、肌は弾力を失ってしまいます。そうすると、目尻や目の下のしわ、まぶたのたるみなどのトラブルが起きやすくなります。
40代以降で目の下のしわが気になっているなら、加齢によるハリの低下が原因のケースがほとんどでしょう。
【全世代共通】目の下のしわを改善したい場合に気をつけること
目の下のしわは、セルフケアでもある程度の改善が見込めます。逆にしわを放置していると、悪化して深いしわになるおそれもあるため、早めにケアすることが大切です。
ここからは、目の下のしわを改善したい場合に気をつけたいポイントをご紹介します。
保湿ケアを徹底する
肌の乾燥はしわができる原因となるので、しっかりと保湿ケアをおこないましょう。
スキンケアの基本は、化粧水で肌に水分を与えたあとに、乳液やクリームなどの油分を含むスキンケアアイテムでしっかりとフタをすることです。目元までていねいにスキンケアアイテムをなじませて、肌の乾燥を防ぎましょう。
肌の状態によっては美容液もプラスするのがおすすめです。肌の乾燥が気になるなら、保湿成分が配合された美容液を取り入れることで、しっとりとした肌を目指せます。目の下のしわやたるみなどエイジングサインが見られるなら、アンチエイジング用の美容液などをプラスすることができるでしょう。
目元用の美容液やクリームを使用する
目の下のしわが気になる場合は、目元用の美容液やアイクリームなどを使用するとよいでしょう。目元用の美容液やアイクリームは、デリケートな目元の皮膚をやさしく保湿してくれるようなアイテムが多くあり、目元の乾燥を防ぎます。
目尻や目の下のしわ改善のためのアイクリームや、まぶたのたるみの引き締め効果が期待できるアイテムなどもあるので、悩みに合ったアイテムを選びましょう。
紫外線対策をする
先述のように、紫外線、特にUV-Aは肌の奥にまで達して、目元のハリを保つ組織にダメージを与えるため、目の下のしわの原因となります。
目の下のしわを改善したいなら、きちんと紫外線対策をおこなうことが欠かせません。日焼け止めを塗る、外出時は帽子や日傘を使用する、サングラスをかける、といったことを心がけましょう。
覚えておきたいのが、紫外線は季節や天候を問わず降り注いでいるということです。「冬だから」「曇っているから」と紫外線対策をおこなわずにいると、知らない間に肌にダメージが蓄積されてしまうので注意が必要です。
また、UV-Aは窓ガラスを通って室内にも入ってきます。家の中でも日焼け止めを塗る、UVカットカーテンを使用するなどして、紫外線をなるべく浴びないように心がけることが大切です。
睡眠時間を十分にとる
睡眠をしっかりととることも大切です。夜更かしが習慣になっているなら、睡眠時間を十分に確保できるように就寝時間を決めてみてはいかがでしょうか。
もしも「ベッドに入ってもなかなか寝付けない」「夜中に何度も目が覚めてしまう」などの理由で睡眠時間が十分に取れていないなら、睡眠の質の向上に取り組みましょう。
以下のようなことを実践すると、睡眠の質の向上につながります。
- 寝る数時間前にはパソコンやスマートフォンの画面を見ない
- 入眠の2~3時間前に入浴を済ませる
- 入浴はぬるめのお湯に浸かって副交感神経を優位にする
- 寝る前はリラックスできるような音楽を聴く
- アロマを使う
- 寝る数時間前から部屋の照明を暗くする
- 定期的に運動をする
目元のマッサージをおこなう
目元のマッサージをおこなうと、目の周りの血行が促進され、眼精疲労などによる目への悪影響を減少させることができます。目の下のしわが気になるなら、定期的に目元のマッサージをおこなうことを習慣にしてみましょう。
目元のマッサージは、必ずマッサージクリームや目元用のアイクリームなどを使って、すべりを良くしてからおこなうようにします。また、目元の皮膚はデリケートなため、指に力をいれてマッサージすると、逆にしわやたるみの原因となることもあるので注意しましょう。
マッサージはソフトタッチを心がけ、目元に摩擦などの刺激を与えないようにしてください。
目の疲れをためない
目が疲れると、目の周りの血流が悪くなって目の下のしわができやすくなるため、目の疲れをためないことも大切です。
仕事などで長時間パソコン作業をする方は、1時間ごとに目を休ませるなどして、疲れをためないように工夫しましょう。意識してまばたきをしたり、ドライアイ用の目薬を使ったりして目の乾燥を防ぐこともできます。
また、1日目を酷使した後は、ホットタオルやホットアイマスクなどを使って目元を温めると、目の周りの血行が促進され、目の疲れがとれやすくなるでしょう。
【年代別】目の下のしわをケアするポイント
目の下のしわの原因は年代によって異なり、20代であれば乾燥などによるものが多いものの、40代以降であれば目元のハリ不足など老化が関係しているケースが多くなります。そのため、年代に合ったケアをすることも大切です。
ここでは、年代別に目の下のしわをケアするポイントをご紹介します。
20代
20代で目の下のしわができてしまった場合、目元の乾燥や疲れ、摩擦などの刺激が原因と考えられます。しっかりと保湿ケアをおこなって、目の疲れをためないようにしましょう。また、アイメイクはやさしく落として、目元をこすらないように注意してください。
30代
30代はエイジングサインが出始める年代です。この年代で目の下のしわが見られる場合は、放置していると深いしわになってしまうので、念入りにお手入れしましょう。保湿効果の高いアイクリームを使うなどして、20代の頃以上に保湿ケアに力を入れることが大切です。
40代
40代になると、お手入れの差がはっきりと見られるようになります。目の下のしわだけでなく、まぶたのたるみなども出てくる年代なので、アンチエイジング用のコスメを使ってケアをしましょう。
50代
50代は肌全体がうるおい不足になりやすいため、高保湿のスキンケアを使用するのがおすすめです。また、目元にはしわ改善などに特化したアイクリームを使用し、週に数回はアイパックなどのスペシャルケアもおこないましょう。
40代、50代の目の下のしわは美容医療を取り入れるのも手
若いうちはスキンケアアイテムで目の下のしわをある程度ケアできても、40代、50代となると、できてしまったしわをなくすのは難しくなります。
根本的な解決を目指すなら、美容医療を取り入れるのもひとつの手です。
美容医療による目の下のしわの治療法には複数ありますが、代表的なのはボトックスやヒアルロン酸などの注入、またレーザーなどの照射によって皮膚にハリや弾力を取り戻す施術です。
目の下のしわ治療で評判の良い医師に相談すると、自分に合った治療を紹介してもらえるでしょう。
目の下のしわ予防のために避けたいこと
いくら目元のケアを頑張っても、目の下のしわにつながる習慣を続けていると、思うような効果は得られません。
目の下のしわを予防したいなら、以下に挙げる行為は避けましょう。
目元のメイクをこすって落とす
ウォータープルーフのマスカラなどをたっぷり使ったアイメイクだと、なかなかメイクが落ちず、目元をゴシゴシとこすってしまいがちです。こすると皮膚にダメージを与えるので、アイメイクを落とすときはこすらないように注意しましょう。
落ちにくいアイメイクは、ポイントメイク用のアイリムーバーを使用し、必要であれば綿棒なども使ってやさしく落とします。皮膚をこするのではなく、リムーバーなどで汚れを浮かすようにして落とすのがポイントです。
化粧水だけで保湿ケアを済ませる
乳液やクリームのべたつきが嫌いだからと化粧水だけで保湿ケアを済ませてしまうと、保湿不足で目の下のしわにつながります。目の下のしわを予防したいなら、化粧水だけでなく、きちんと乳液やクリームを使ってケアすることが大切です。
人差し指で目元のケアをする
アイクリームを塗ったり、目元のマッサージをしたりするときは、薬指を使いましょう。人差し指だと力が入りやすく、デリケートな目元を刺激してしまいがちです。
薬指であれば力が入りにくいので、目元をやさしくケアすることができます。
まとめ
目の下のしわに気づいたら、早めにケアをおこなうことで改善が見込めます。年代によってケアのポイントは異なるので、自分の年代に合った目元のケアも意識してみましょう。
年齢を重ねるほど、しっかりとお手入れをしているかどうかで目元のハリ感などが変わってきます。すぐには効果が出ない場合でも、継続してお手入れすることが大切です。